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介護漫画家・國廣幸亜は見た! 愉快な利用者と家族たち

世代を超えるもの

そろそろ梅雨が明けそうな感じですね。
この次は暑さだぁ〜。私より利用者さんは更にバテています。

今日、訪問先の玄関をいつもの様に空けると…
テーブルでぐったりと頭を抱え込んでいるおばあちゃんが!

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クニ「おばあちゃん!大丈夫ですか!?」
おば「うん…なんだか疲れちゃってね…」

大変!とりあえず水分をとってもらっておばあちゃんが落ち着くのを待つ。

おば「…ってさ…」
クニ「え?」
おば「男ってさ…なんで妻の体調不良に気づかないんだろう
え〜!もしかして、お父さん(旦那さん)の愚痴〜!?

manga100720.jpg

これは聞いてあげないとだよね (・ω・)ゞ

おば「男の人は奥さんっていつでも元気だと思ってるの。結婚生活60年の中で一度も寝込んだりできなかったわ」
クニ「そうですか…でもお父さん優しいじゃないですか」

と言いながら私にも思いあたるフシが…

おば「今日だってね、私が具合悪そうなのに全く気づかないの!お前は丈夫でいいなーって。節穴かしら、あの目!」

うっ…ちょっとわかる。
おば「私だって具合悪い日もありゃトシもとるのよ〜!!
ああ!お父さんはヘルパーの私にもいつも優しいし本当は味方するべきなんだけど…

クニ「わかります〜!私もこないだ旦那さんにお前は結婚してから一回も風邪ひいたことないなって言われて。何回もひいてるのに。辛そうにしてるのに〜。」

言ってしまった!だってだって本当に男の人ってそうなんだもの。

おば「そうねそうね、わかる、わかるわよー。」

うんうんと私の肩をたたくおばあちゃん。
少し溜飲がくだる私。(* ̄ー ̄)v

おば「でもね、年をとると少ぉ—しずつ変わってくるのよ」
クニ「えっ」
おば「確かに相変わらず鈍感だけど。いたわりっていうか思いやってくれるようになるのよ。やっぱりお互いしかいないっていうのが分かってくるのかしらね」

そういってくすっと笑うおばあちゃん。
若い頃は必死でそんなこと考えもせずに家庭を守ってきた。年をとったら二人で支えあって生きてきたことに気づくのだという。
夫婦の歴史になんだか感動…。

おば「大丈夫。あんたたちもいずれそうなるから」
本当に!?
おば「あと60年くらいかかかるけど
長—!!!Σ( ̄Д ̄;)
それにしてもおばあちゃん、なんだか元気になっている。
世代は違っても夫の愚痴を言った後の女子は元気になる。
それは変わらないのね。

ガールズトークは永遠に不滅です。゚・:*:・゚\( ̄∇ ̄*)


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プロフィール
國廣幸亜
(くにひろ ゆきえ)
1976年5月9日大分県生まれ、愛知県育ち、現在は九州女子。
幼少の頃より漫画家を志す。
1995年上京。会社員をしながら相変わらず漫画家を志し投稿の日々。
1998年講談社 BE・LOVE誌上にて「ささら」でデビュー。
現在ホームヘルパー、介護福祉士などに従事しながら創作活動を続ける。漫画『介護のオシゴト』で介護の世界をユーモアに描く。
著書に『介護のオシゴト』1・2巻『ユキ先生お元気ですか!?』『42.19GO!!~運痴女のフルマラソン挑戦記~』(以上秋田書店刊)、『晴太郎日記~いっしょに歩こう~』(講談社刊)がある。
國廣幸亜の公式ホームページ http://www.geocities.jp/ mitsutamahouse/
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