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とんちンカン~福祉・介護・看護・医療の発想デザイン

現場実習

福祉系の学生達は「現場実習」の最中
大学の講義で学んだことを現場で学ぶ
「福祉」に憧れて入学した学生たちは
「生きた現場の学問」を学ぶチャンス

しかし 「理想」と「夢」が大きいと
「現場実習」で見聞し体験することは
励みとなることも失望することもある

それは「理論」と「実践」との融合か
それは「知識」と「知恵」との隔絶か

20歳ほどの若者が現実の職場で学ぶ
希望にあふれる者 失望に苛まれる者

「可愛い子には旅をさせよ」とは名言
「現場実習」という“小さな旅”こそ
若者が成長する生きた学問の糧である

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◎建築系から福祉系に転職した私が感心したのは「現場実習」である。学生を送り出す先生もたいへんなら、送り出される学生もたいへんだし、受け入れる福祉施設もたいへんだ。「3つのたいへん」の相乗効果で、いまどきの「学生」が現場実習後には「成長」して大学に戻り、学びの姿勢もマナーも成長する。いわば知識が知恵になるからだ。
 学生の健康を祈りながら、成長を楽しみにしていよう。

◎ブログ「とんちンカン」は毎週、金曜日に掲載してきましたが、9月からは月曜日に変更します。お楽しみに。


コメント


先生お久しぶりです!
あまりコメントできなくてすみません…

私の現場実習は、まだ始まっていません。正直言うと不安でいっぱいですが、支えてくださるたくさんの人に感謝しながら、実習先に向かいたいと思います。
現場では、私に出来ることはあまり多くないと思います。でも、とりあえず笑顔は忘れずに、様々なことを吸収し、少しでも成長して帰ってきたいです♪


投稿者: よしこ | 2008年08月29日 21:51

私が建築の学生時代、はるか30年前。
現場実習の制度はありませんでした。
あこがれて就職した現実は、ものすごいギャップがあったのを覚えています。
現在、市役所にもインターンシップ制があり、
大学3年生がきていますが(2週間)、
建築確認申請の審査や福祉のまちづくり条例の事前協議、建築完了検査などを私たち職員について経験しています。
しっかり学んで自分の将来を考えるのに生かしてほしいと思います。
そのつもりで職員は学生の実習に対応していますよ。


投稿者: iwa | 2008年08月30日 00:04

「現場実習」は、福祉勉強の六年間で、自慢を一番感じていることとよく追憶していることです。おっしゃったように、「現場実習」で、見聞したり体験したりしたことによって、私の「夢」を大きくしたからです。その当時に、中国の高齢者のために介護施設の条件を改善しなければならないとよく心の中で励ましていました。「現場実習」の科目が終わってからも、何回もボランティアで「現場実習」に戻っていました。現場の体験がなければ、「理想」と「夢」の原料もなさそうに感じたのでしょう。今の私は、時々「現場実習」に戻りたいなぁと思っています。


投稿者: 中国大連大学 王 国忠 | 2008年08月30日 09:16

 私は40年近くの最後の福祉活動と思い3年前まで○○専門学校の学生さん達を毎年お二人づつ介護体験をして頂いた。
 日比野先生の言われる「理論と現実」を当事者による話を聞きながら。
 はじめてから6名の学生さんが介護体験を卒業された。有償ボランティアなどでなく本来のボランティアで。トイレ介助、入浴介助、寝返り(体交)など泊まり込みもして頂いた。この間、私の出す課題もある。
 時には学生さんの中で「止めたい」と泣いて帰られる方もおられた。しかし、私は「貴女の自由に・・」と突き放す。結局、介護体験に来られた6名全員が卒業された。
 彼女達の成長は目覚ましい。ギャル風の顔があきらかに専門職、プロの顔付きになっていく。彼女達の潜在能力開花。
 今、お二人がお母さんになられた。そのお一人の口癖、「心の介護」を実践中。『福祉の街づくりは人づくり』である。


投稿者: 森章二 | 2008年08月30日 16:42

私の職場においても、「現場実習」は欠かすことが出来ません。座学でいくら知識を得たとしても、「現場実習」でしか分からない事、教えられない事も一杯あります。
『百聞は一見に如かず』というように、実際に自分の目で見て、五感で感じて分かる事も多いのではないでしょうか。
しかし私の職場では、新入社員にしても、パートさんにしても、「現場実習」で挫折して退職していく人もいます。その人数を少しでも減らす為に、事前の講義で知識をつけたり、先輩の体験談である程度の現実の覚悟をしてもらったり、挫折を乗り越える為の知恵やノウハウを伝授したりして・・・、「理論」+「実践」の相互補完の関係が必要なのでしょう。
福祉の現場を、本当に知っているのか分からない「お役人」の方々にも、ぜひ「現場実習」をしてもらいたいものです。


投稿者: KEN | 2008年08月30日 21:11

知識を知恵にするには、現場実習が一番ですね。子育て、夫育てもそうですね。靴でも洗ってもらうと教えなければいけないことが解ります。実習で成長できるのは若く純真だからですね。実習で学んで事を話せる場がある事も大切ですね。


投稿者: 西川 | 2008年08月31日 10:03

現場実習受け手の施設は大学によって、実習者のその人柄によって、百人百色、誰かの歌ではありませんが「女はいろいろ」「男もいろいろ」です。実習態度でこの学生はとりたいが、これぐらいではキャンセル等受け手の心図盛りも出来てきます。
よく観察し質問をしてくるタイプと一生懸命汗をかいて利用者と溶け込むタイプ、単位さえ貰えたらとの3タイプに分けられます。
実習が終わって、施設の行事に参加する学生は、就職を希望してくるのが大半で、実習で何を学んだかの内容の良否がその学生の将来を決めることもあり、手抜きの出来ないのが本音です。
今福祉施設に新卒の学生が来てくれない状況に悩んでいる施設も沢山あります。魅力ある内容に施設側が工夫することも大切と思うことがありますが、その一つに学生のジョブコーチ役の職員の魅力の有無があるのかも知れません。
私自身は教育実習と農業試験所実習の2回経験しています。今でも鮮明に思い出すことが出来ます。つい一ヶ月前に教育実習した時中学一年のクラス全員に作文をして貰っていた一冊の文集が出てきて、感慨深いものがありました。農業関係では北海道北見農業試験場での思い出が夏になれば「セピア色」で蘇ってきます。直接の教官は九州大学出身の方でアメリカをヒチハイク漫遊し、その当時中古のグロリアで北海道に渡ったお洒落な学者先生でした。
夜になるとその先生から聞く話が地球的で、ニュージランドへ生きたい気持になったのも事実でしたが、父が病の床から「家に帰って福祉の仕事を継ぐように・・」と懇願され、今の自分があるのです。
そのような意味においても、実習は本当に大切な青春の「一コマ」と思います。
現場実習に出される学校側の先生方は受け手以上に心配もあることだと推察しています。でも旅してきた学生は一回り大きく成長して元気に帰ってくるはずです。大きな心で期待したいものです。


投稿者: ほかにわ | 2008年08月31日 10:59

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プロフィール
日比野正己
(ひびの まさみ)
長崎純心大学大学院教授&現代福祉学科教授。福祉のまちづくり+バリア・フリー・デザイン=福祉デザインを提唱する日本初の博士(社会福祉学)。独自のHM(叡智・笑む)法によってバリアをフリーにデザインするプロの技を建築・福祉などの分野で楽しく深く教授すること30年以上。著作多数。
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