風呂敷
2009年01月08日 09:00
近頃、鎌倉に配食サービス関連の車が増えました。街角のあちらこちらでいくつものデリバリーと遭遇します。
車だったりバイクだったり、運び方もさまざま。形もケースに入っていたり簡単なパックだったりします。
ベルのお弁当は松花堂にクラシックな風呂敷包みです。
ほとんどが朱色や紫のポリエステルですが、家に眠っていたからと、綺麗な柄の風呂敷を寄付してくださる方々がいらして、お陰様でいつの間にか色とりどりになりました。そうして毎回心を込めて作られたお弁当を包みます。
最近はエコロジーブームで見直されてきた風呂敷です。少々持ちにくいのですが、運びながらも何となく悪い気はしません。
先日も、いつものように傾けないよう大切に両手にかかげて持って歩いていました。
「オーっ! 貢ぎ物を運んでるー」「ホントだーっ」
近くの女子学園の校舎の窓から、黄色い声がかかりました。
(M.S)
コメント
松花堂弁当に風呂敷。四角い風呂敷の真中にお弁当箱を置き、対角線の角を結びます。前にも一度書かれたかもしれないけれど、二つの結び目を若干ずらすのがポイント。そうして包んだお弁当は重ねて配達用の箱に入れて、車に載せるから。結び目で凸が出来たら箱の中のお弁当ががたがた揺れますからね。きれいに盛り付けた中味がそのまま皆様の食卓に置かれますように・・・と大事に大事に運んでいるのを、「貢物」かぁ!「よく言うよ」と思いつつも、「うん、言えてる」
お弁当包みは福祉センターで行う最後の作業ですが、これが一つの楽しみです。きれいな図柄の風呂敷に出会うと嬉しくって、ついそっちのほうを先に取ってしまいます。歌舞伎や、お相撲にいらした時に戴かれたと思われるもの、和歌、詩歌をあしらったもの、一幅の日本画をそのまま写したような図柄もあります。
紙袋が出回って、風呂敷は古臭いといわれる時代もありましたが、風呂敷の価値が見直されていますね。風呂敷のことを取り上げたテレビ番組で「包むという手作業は単に物を包むだけでなく、心も包んでいる」とききました。中身が崩れないようにその心使いが 貢物を運んでいるように見えたのでしようね。
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