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鎌倉ベルの会がおくる「家庭介護のコツとチエ」

M先生のこと

 90歳の今でも現役料理研究家(以前、NHK「きょうの料理」の講師なども勤められた方で、著作も多数)として、月数回指導していらっしゃるM先生。
 先生のもとには、三十数年通い続けるお弟子さんも多くいらっしゃいます。その多くの方は、指導者として活躍中の方ばかり。みなさん、M先生のお人柄と、長い経験に積み重ねられた確かなご指導にひかれてやって来ます。
 M先生は常々、こうおっしゃいます。
 「お料理はすべて、基礎・基本を学ぶことが大切。計量の基礎ができていないと的確な味が出せず、いつもいい加減な味になってしまうのです。計量の基礎さえ身につければ量が変わっても常に同じ味を出せるもの。バリエーションも広がり、考えもつかないほど楽しみは増えますよ」

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 そのM先生が、私たちの作るお弁当の利用者となられ、最初はとまどいもしましたが、週1回お届けするようになりました。
 料理好きの素人集団が作るわけですから、いつでもわが腕前に疑問をもち、時には自信を失いがちになったりもします。そんな折の先生との巡り会いは幸運で、救いの手をさしのべていただいたようでした。
 私が月2回お伺いしますと、先生は献立表をご覧になりながら、内容についてお話しくださいます。
 「主菜となる魚・肉料理については、おおむねよく工夫され作っていますね」と及第点をいただけるのですが、ご指摘の多くが和え物の味つけです。
 酢の物、和え物は日本料理の基本であり、簡単なようで実は奥の深いもの。
 「時間の経過で味が変わってしまうので、それには下味をきっちり付けること、塩分の量が大切よ」と教えていただくのですが、どうも私たちはその部分が甘いようで課題となっています。ほんとうに勉強になります。

 このたび大変残念なことですが、先生は4月に転居され、このお弁当も3月限りとなってしまいました。
1年半にわたり、いままでアドバイスいただけましたこと、私たちの自信につながりました。お礼を申し上げたい気持ちでいっぱいです。

 「くよくよしないのが健康の秘訣。決断力をよくする」
 「食べることは生活であり、生活を大事にしなければ人生は楽しくない。常に小さな希望を持ち続けることが人生を楽しむ秘訣」

 こうした先生の持論は、今もこころに刻んでいます。
 その限りなく大きな愛で、いつまでも私たちの活動を見守り、ご指導いただけましたら幸いです。

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<レシピのご紹介>
冷めてもおいしい「鶏もも肉の甘酒焼き」(1~2人前)
<材料>
鶏もも肉  1枚
(A)甘酒   100cc  
   白みそ  大さじ2
   しょうゆ  50ml     
   酒     50ml
<作り方>
*鶏もも肉をAの調味料に1時間くらい漬け込みます。
*170℃のオーブンで20分くらい焼きます。
*好みで粉山椒をふりましょう。
※漬け込んで、あとは焼くだけ。甘酒は店頭に並ぶ時期があります。

カレーの風味と酸味が決め手「かぼちゃのヨーグルトサラダ」(1~2人前)
<材料>
かぼちゃ      100g
じゃがいも     100g 
(B)プレーンヨーグルト 大さじ1 
   塩、こしょう      少々      
   カレー粉       小さじ1/2
<作り方>
*かぼちゃはひとくち大に切り、蒸します。
*ジャガイモは皮付きのまま茹でます。竹串がスーッと通り、柔らかくなったら皮を剥きマッシュします。
*かぼちゃとジャガイモ両方を合わせ、調味料Bで味を付けます。
※隠し味のカレー粉が味を引き立てます。

繊維質がたっぷり「鰯とごぼうのさつま揚」(4人前ほど)
<材料>
鰯(いわし)  500g
山いも     50g
青じそ     10枚
(C)卵白     1/2個 
   酒      小さじ1
   赤みそ    50g    
   塩      小さじ1
ごぼう     80g
<作り方>
*鰯は頭を取り、手開きにしフードプロセッサーにかけます。
*ごぼうはささがきにして水に放ち、あくを抜きます。
*青じそは細かく刻みます。
*ボールに鰯、ごぼう、青じそ、山いもを入れ、Cの調味料で味をよく混ぜ合わせます。
*一口大にしたものを、165~170℃の低めの温度でカリッと色よく揚げます。
※山いもは冷凍食品のものを使うと便利です。タネは多めに作り、冷凍しておきましょう。

(K.O)

コメント


私も普段お料理の勉強をしていますが、計量はやっぱり重要だと思います。基礎を疎かにしていると味も一定しませんよね。
これからはより一層腕に磨きをかけて美味しい料理と作っていきたいと思います。
「かぼちゃのヨーグルトサラダ」は美味しそうですね♪
これからの季節にピッタリなので早速作ってみようと思います。


投稿者: ケイ | 2008年05月02日 16:52

M先生のレシピなのでしょうか?カボチャのヨーグルトサラダ、大変美味しかったです。 普段はマヨネーズで和えていましたが、ヨーグルトで和えて、カレー粉の隠し味がとても良い味を出していました。これは皆さんにもお勧めです。


投稿者: かっか | 2008年05月05日 09:14

90歳で現役のM先生の教えは貴重ですね。これからは私も計量をしっかり身につけたいと思います。そしてすてきな先生との出会いは宝物ですね。


投稿者: フレちゃん | 2008年05月06日 20:42

かっかさんへ

はじめまして。けあサポ編集部のこゆきです。
鎌倉ベルの会のブログへのコメント、ありがとうございます。

上記のレシピですが、鎌倉ベルの会のみなさんがつくっています。
手書きのお献立表とともに、こんなお弁当が届けられるなんて素敵ですよね!
これからもときどきレシピの紹介もしていきますので、どうぞお楽しみに。


投稿者: けあサポ編集部 | 2008年05月07日 10:43

わ! 編集部のこゆきさん! お返事を有難うございます。今回はコメントが沢山あって、なんか盛り上がっていますね。 ベルの会のお弁当に付いている「お献立」の紙って良いですね、料亭みたいで! 「あ~これが甘酒焼きね」とか参照しながら味わうってなかなか趣がありますよ。私もしかるべき年齢になったら、こんなお弁当いただきたいです。あるといいなあ・・・。


投稿者: かっか | 2008年05月08日 17:24

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
NPO法人鎌倉ホームヘルプ協会ベルの会
1991年に会員制による非営利有償の配食・ホームヘルプサービス団体として発足。2002年にNPO法人化。介護保険発足後は訪問介護事業に加え、地域支援型のホームヘルプサービスと週2回の配食サービスを行っている。利用会員235名、協力会員121名、賛助会員40名。鎌倉の食材を用いてつくられる季節感あふれるお弁当は、長年愛好するファンが多い。
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