休みの日も、仕事が頭から離れません……
2012年11月19日 09:10
【Q】
気分転換ができず、休みの日も利用者のことが頭から離れず憂鬱になってしまいます。どうしたらよいでしょうか?
【A】
一般に、対人援助職は、バーンアウトに陥りやすいと言われています。バーンアウトとは、昨日まで意欲的に働いていた人が、その意欲が失せたかのように、いわば燃え尽きたかのように働かなくなることで、逃避的になったり、卑下的になったり、他人に対して思いやりを欠くようになるなどの行動を伴うこともあります。
特に、まじめで熱心な援助者は、燃え尽きるリスクが高いとされています。利用者のことを真摯に考え、親身に対応し、真剣に悩む人ほど、気分転換がしにくいのかもしれません。
しかし、援助者の人生のすべてを利用者に捧げることはできませんし、そんなことをしていたら、まさにONもOFFもない、放電しっぱなしの電池にようになってしまいます。
良い仕事をし、人生を楽しむためには、充電する時間が必要です。明日、またしっかりと利用者に向き合うために今日はきちんと休む、自分の中でそういう区切りが付けられると理想的です。仕事以外で、自分を解放できる場を、意識的にでも作っていきましょう。
出典:神山裕美・木戸宣子『対人援助・生活相談サポートブック』中央法規出版、2008年