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福祉マイスターへの道 毎日更新

認知症とくすり(1)

【Q】
 最近、施設の利用者で、下痢と便秘を繰り返す方がおられました。そのため、薬(トランコロン®:腸の異常な運動を抑える薬)で治療していたのですが、その症状が取れると、今まで進行していた認知症の症状がよくなってきたような気がしています。関係があるのでしょうか?

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【A】

 よく観察されましたね。認知症の治療・介護を行うとき、絶えず3つの視点から総合的に考えることが大切です。
 認知症の中核症状、周辺症状(BPSD)、そして基礎疾患としての身体症状の3つです。これらはお互いに影響し合っています。例えば不都合な身体症状が現れれば、体調を崩し、精神的に不安定な状態になり、周辺症状を誘発させて、その結果として、認知症の中核症状そのものまで悪化することになります。
 その利用者の場合、下痢・便秘をして、体調を崩し、脱水症状、失禁、血圧上昇、食欲不振などを起こし、睡眠不足、不安、興奮、情緒不安定などの精神状態を誘引させて、それらがトリガーになり、認知症の症状が悪化していたわけです。
 下痢と便秘が治れば、認知症の症状が改善することは容易に理解できますね。

出典:播本高志・出野平恵著『認知症ケアにおける基礎疾患と薬―チームアプローチが創るQOL』中央法規出版、33p、2005.5


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