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福祉マイスターへの道 毎日更新

初めて副作用が出現した時の対応

【Q】
 抗精神病薬を使い出して、始めて副作用が出現した時の対応はどのようにするのがよいのでしょうか。

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【A】

 抗精神病薬の副作用として、眠気、無月経、性機能障害や、錐体外路系副作用として、アカシジア、振戦、筋緊張、ジスキネジアといった副作用が現れます。抗精神病薬を服薬している多くの人は、副作用を抑えるための薬物も服薬することがあります。こうした副作用を治療する薬は、抗コリン薬(抗パーキンソン薬)といわれています。また、抗コリン薬にも副作用があります、さらに抗ヒスタミン薬、ドパミン遮断薬などでも、副作用がそれぞれ違うため、副作用の違いを抑えたケアが必要になります。指摘用量という考え方でいけば、症状によっては副作用を抑える薬をすぐには使わずに、説明することで様子を見たり、用量の調整や薬の選択を考えれば多くは対処が可能なはずです。
 一般的には、ジスキネジアなど、症状が著しい場合には、抗コリン薬の静脈内注射が行われます。また患者さんがある程度経過を見れる状態であれば、内服で短時間、抗コリン薬を使用します。この時にあわせて、抗精神病薬を減量し、経過を見ます。適切な処置であれば、1週間程度でほとんどの症状はおさまっていきます。
 抗精神病薬を開始するにあたり、服薬することでのリスクを説明しておくことは前提ですが、実際に副作用が出現すると患者さんは不安になります。そのため、患者さんに再度副作用の説明をし、不安を軽減するためのケアが必要となります。

出典:辻脇邦彦・南風原泰・吉浜文洋編『看護者のための精神科薬物療法Q&A』中央法規出版、2011


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