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福祉マイスターへの道 毎日更新

「個々の状態に応じた介護」の実践

【Q】
 利用者への介護について「個々の状態に応じた介護」が重要だと言われますが、具体的にどこを見て、どのように判断して介助を行えばよいのでしょうか。

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【A】

 「個別の介護を行うのはむずかしい」「方法がわからない」という声をよく耳にします。これは、目の前の利用者は「何ができて、何ができないのか」を把握するための観察のポイントがよくわからない、ということではないかと思います。その結果、「もしかしたら少しは自分でできるかもしれないけれど…」、という疑問を抱きながらもすべて介助してしまっていることはないでしょうか。
 そこで、そのような疑問を解決するための観察のポイントと具体的介助の方法について、一つの考え方をご紹介したいと思います。

 例えば、起き上がるという動作を考えてみてください。起き上がるという動作は、「寝返りを打つ」「上半身を起こす」「端座位になる」という大きく3つの動作に分解することができます。したがって、起き上がりのすべての動作を自分ですることができなくても、この3つの動作のうちの1つでもできることがあれば、利用者の力を発揮してもらい、残りのできない動作について支援することで、利用者の能力を引き出すことができます。
 つまり、目的の動作を分解してみて、目の前の利用者について、「○○ができないのは、○○だからではないか」とできない原因を考えて、その部分を支援したり、「○○ができるということは、○○もできるのではないか」と、他にできることを考えてかかわることにより、利用者の個々の状態に応じた「個別の介護」が可能になるのではないかと考えます。その結果、利用者の「できること」は確実に広がることと思います。

 今回から5回にわたって、具体例を挙げながら「個別の状態に応じた介護」について考えてみます。


出典:石山満夫=編著、『観察力と考察力をみがく“ひょっと視点”で広がる介護技術』、中央法規、2011年


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