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福祉マイスターへの道 毎日更新

回想法の種類

【Q】
 回想法には、どのような種類がありますか。

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【A】

 回想法は、実施する形態や対象者の状況、実施場所等により、さまざまな種類が考えられます。

 回想法の実施形態としては、1対1で行う「個人回想法」とグループで行う「グループ回想法」があります。個人回想法は、基本的には対象者と実施者の間で行います。グループ回想法は、複数の対象者に対して行いますが、グループの参加人数、参加者のニーズ、実施場所、継続期間等により、多様な展開が考えられます。実施者は、参加者のニーズや意向に応じて、個人回想法とグループ回想法のどちらを活用するのかを検討します。場合によっては、個人回想法とグループ回想法を併用することもあります。

 回想法の対象者については、前回、詳しく説明しましたが、病院や施設などに入院・入所している患者や高齢者、自宅で生活している高齢者、地域で活動しているお元気な高齢者など、対象者によってさまざまな展開が考えられます。
 また、一般的にはあまり知られていませんが、家族や夫婦で行う回想法もあります。家族で行う回想法では、治療的に専門職が参加して行うこともあります。夫婦の回想法に孫くらいの年齢の聴き手が参加すれば、高齢の夫婦が結婚の話などをすることで、ゆるやかに時の流れを感じることができたり、孫の世代につなぐ役割を果たすことも可能になります。

 回想法の目的別で考えると、入所者同士の交流を促すための回想法、介護予防プログラムとして行う回想法、世代間交流をめざした回想法、地域再生を目指した回想法など、さまざまな種類が考えられます。いずれの場合も、形式としては、グループ回想法と個人回想法の両方の展開が考えられます。

 さらに、回想法の実施場所で考えると、病院や施設などで行われるもの、対象者の自宅で行われるもののほか、地域の保健センターや公民館、博物館などで行われるものもあります。


出典:野村豊子編集代表、語りと回想研究会/回想法・ライフレヴュー研究会編集『Q&Aでわかる回想法ハンドブック 「よい聴き手」であり続けるために』、中央法規出版、2011


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