入居時の記録
2012年06月13日 09:10
【Q】
新規の利用者が入居してきます。入居時の記録としては、何をどのように書いたらいいか教えてください。
【A】
入居時の記録は、利用者や家族の気持ち(不安、とまどい、希望など)を受け止め、今後の支援の方針を検討したり、これまでの生活を知ることを目的としています。また、施設サービス計画の作成や見直しの際に、入居当初の状況を知り、入居後の状況の変化を把握する際の手がかりにもなります。
入居時の記録は、次のような点に注目して書くとよいでしょう。
(1)利用者と家族の関係
(2)利用者の表情や言葉かけに対する反応
(3)利用者や家族の不安やとまどい
(4)不安やとまどいを解消する方法
(5)今後の生活に望んでいること
(6)事前の情報とは異なっていると思われること など
また、入居して間もない時期には、食事や排泄、睡眠の状況のほか、入居者同士の関係性や環境の変化への適応状況など、生活全般について細かく観察し、気づいた点を記録する必要があります。さらに、どんな小さなことでも他の職員や他の職種と情報交換し、支援の具体的な方法の検討に役立てることが重要です。家族への情報提供と家族からの情報収集も、特にこの時期には大切になります。
出典:NPO法人Uビジョン研究所編『介護記録の書き方・読み方・活かし方 記録をケアの質につなげるために』中央法規出版、2009年