高齢者虐待防止法の理解(5)
2012年05月18日 09:10
【Q】
介護保険法との関係は?
【A】
本法律の施行日は、改正介護保険法の施行日と同じ「2006年4月1日」であることは、決して偶然ではありません。この2つの法律の特別な関係があります。
「特別な関係」というのは、高齢者虐待防止法の施行に重要な役割を果たすいくつかの「条件」を改正介護保険法が含んでいることに基づいています。その一つは、虐待対応を含む権利擁護活動等を展開する地域包括支援センターを全国的に設置することです。さらに、すべてのセンターに、社会福祉士、保健師、及び主任介護支援専門員の配置が法律で義務付けられていることから、専門性の高い高齢者に対するサービスが期待されています。特に、立法担当者は、社会福祉士に虐待対応のかなり多くを求めていた節がありました。
社団法人日本社会福祉士会では、高齢者虐待対応ソーシャルワークモデルを開発し、地域包括支援センターの虐待対応に必須の書籍を発行しました。ぜひ、参考にしてみてください。
出典:社団法人日本社会福祉士会編『高齢者虐待対応ソーシャルワークモデル実践ガイド』中央法規出版、2010年