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福祉マイスターへの道 毎日更新

「私たち家族のことを全然わかってない!」と言われてしまいました……

【Q】
 利用者と家族の話を丁寧に聞き、理解してきたつもりでしたが、「私たちのことを全然わかっていない!」と言われてしまいました。今後どう対応すればよいのか、わからなくなってしまいました……

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【A】
 利用者・家族のこの言動からは、それだけ援助者に対して、「自分たちのことをわかって欲しい」という気持ちを強く持っていることがうかがえます。家族は、家族なりに複雑な事情や気持ちを抱えて援助者の支援を求めているわけですから、援助者に対して期待が大きくなってしまうのは当然のことだといえます。
 利用者や家族に提案・助言をすることは、課題に取り組むうえで必要なことではありますが、それが相手の取り組むペースに沿わないこともあります。今までその家族がどのような歴史をたどってきたのか、問題に直面したときにはどのように対応してきたのかなど、その家族なりの取り組み方を丁寧に理解していく必要があります。家族のやり方を見守り、家族の一体性を支えていくことも大切な援助です。
 援助者は、家族の感情に巻き込まれやすい存在ではありますが、家族からの期待すべてに応えるには限界があります。援助者としての役割を十分に意識して、援助にあたっていく必要があるでしょう。

出典:神山裕美・木戸宣子『対人援助・生活相談サポートブック』中央法規出版、2008年


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