水薬の効果的な使い方
2012年04月20日 09:10
【Q】
急性期に治療や頓用としてリスペリドンの水薬を使うということを聞きますが、効果的な使い方を教えてください。
【A】
急性期の治療においてリスペリドンの内服液剤は、ハロペリドールの静脈内注射とほぼ同等の抗精神病薬効果があり、立ち上がりも早いことがあげられます。内服液剤の効果は、投与後15~20分で現れ、45分で血中濃度が最高値に達します。また、内服液剤は非侵襲的であり、服薬の同意が得やすいことも理由にあげられます。使用法が簡便であり、飲みやすさや受け入れやすさを考えても有効であると考えられます。さらに、急性期での対応状況を考えると、リスクマネジメントの観点から施行時の針刺し事故を防止する点でも有効と考えられます。
リスペリドンの水薬は、ジュースなどに混合しても服薬が可能ですが、患者さんに説明することなく使用することはやめましょう。混合はあくまで、服薬のアドヒアランスのできた患者さんのために飲みやすくする時だけにしましょう。
出典:辻脇邦彦・南風原泰・吉浜文洋編『看護者のための精神科薬物療法Q&A』中央法規出版、2011年