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福祉マイスターへの道 毎日更新

利用者に身元保証人を頼まれてしまいました……

【Q】
 身寄りのない利用者から、病院に入院するときの身元保証人になってほしいと言われましたが、引き受けてもよいものでしょうか?

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【A】
 身寄りのない利用者には、援助者は頼りになる相談者で、こちらも親身になって相談に乗り、感謝されるととても嬉しいものです。しかし、「一組織の職員でしかない自分はその役割を負う立場ではなく、ましてその責任を負うことなどできるのだろうか」というのが、多くの援助者のジレンマではないかと思います。
 現在の制度の中で、身寄りのない人に身元保証人を求める仕組みは、適切なものでしょうか。そして、それはすべての利用者のうち、わずかな人にだけ当てはまる特殊な問題なのでしょうか。前者ならば、上司や組織とも話し合いながら、個別事情に合わせて解決策を検討する方法があります。また、後者ならば、別の仕組みを考えたり、別の制度やサービスを適用する可能性を検討したり、組織や地域へ課題を提起して、新しい仕組みを提案する方法などもあると思います。このように、課題を組織や地域で共有した上で、なおかつ身元引受人を受けることが必要ならば、上司や組織の了解を得た上で行うことも短期的には必要な場合もあります。
 身寄りのない利用者の場合、将来的には財産管理の問題や、意志能力が低下した場合の契約の問題などが発生する可能性もあります。利用者の信頼関係を基本としながら、相手のニーズに合わせ、必要ならば成年後見制度を勧めていく方法もあると思います。

出典:神山裕美・木戸宣子『対人援助・生活相談サポートブック』中央法規出版、2008年


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