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気分安定薬(抗躁薬)

【Q】
 気分安定薬(抗躁薬)はどのように使い分けられているのでしょうか?

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【A】
 最初に抗躁作用が認められたのは、炭酸リチウムです。1990年にカルバマゼピンの効能が追加されるまで、唯一躁病治療に用いられてきました。これに加え、抗てんかん薬の一部である、バルプロ酸ナトリウム、ラモトリギン、クロナゼパムも、気分安定薬(または気分調整薬)として効果が認められています。またオランザピン、クエチアピンフマル酸塩などの非定型抗精神病薬も、躁うつ病治療に対する効果が認められています。現在、躁病に適応が認められている薬は、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、オランザピンだけです。
 作用機序についてはいまだに解明されていませんが、細胞内の情報伝達系に対するさまざまな作用を介して、各種の情報伝達系の機能を調整するものと考えられています。
 躁うつ病の治療は、躁病急性期、うつ病急性期、維持期(再発予防)に分けて薬剤を選択します。

出典:辻脇邦彦・南風原泰・吉浜文洋編『看護者のための精神科薬物療法Q&A』中央法規出版、2011年


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