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福祉マイスターへの道 毎日更新

医行為でない行為のポイント(1) 医薬品の使用介助

【Q】
 介護職が高齢者の医薬品の使用介助を行う際のポイントを教えてください。

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【A】
<手順とポイント>
内服薬
・一包化された内服薬の内服に関しては、服用時の注意点を利用者が守れているのか確認します
 →一包化されていない内服薬の使用にあたっては、主治医や薬剤師と相談し、一包化してもらいましょう。服用にあたり、飲みこみにくいような状態があれば、主治医や薬剤師に相談します。介助者の勝手な判断で服用時、薬の形態を変更してはいけません。
・飲み合わせに注意します
 →薬剤との飲み合わせにおいて不適切な飲料物(ジュースや牛乳等)や食べ物(納豆等)があります。注意点を知っておくことも必要です。基本はコップ1杯の水か白湯で服用します。
・舌下錠は飲み込まないように注意します
 →舌下錠として多く用いられるものに、ニトログリセリンがあります。これは狭心症発作時に使用される薬です。利用者にその旨をよく伝えてから服用してもらいましょう。

軟膏の塗布
・薬剤の清潔管理のため、介助者は手洗いをしてから必要量を手にとり、必要な部位に塗布します
 →1回の量に関して指示があるか否かを確認しておきます。
・塗布する前に、皮膚が清潔であるか、前回の薬剤が残っていないかを確認します。清潔にする方法に関しては皮膚の状態にもよるので、あらかじめ医療職と確認しておきます
 →皮膚の状況をよく確認し、明らかに悪化している場合は、医療職への連絡・確認が必要です。

点眼薬
・清潔管理のため、介助者は手洗いをしてから、必要量を点眼します
 →1回量は、指示のない限り1滴で十分です。
・薬の清潔管理のため、眼球に触れないように点眼します
 →眼の状況をよく確認し、明らかに悪化している場合は、医療職への連絡・確認が必要です。
・点眼する場合は、眼球にさすのではなく、引き下げた下まぶたに点眼します
 →眼球に点眼しようとすると、反射で目を閉じてしまうことがあります。
・2種類以上の点眼がある場合には、順番を確認しておきます
・点眼後は、介助者は手洗いをして、自身の自己管理も忘れないようにします

・座薬挿入
・座薬の挿入は、肛門からの出血の可能性などがない場合に限られるので注意します
・排便目的でない場合には、排便後に挿入するほうが効果的です
・座薬は通常、冷蔵庫で保管されています。体温により溶けるので、挿入時には素手で触れず、ガーゼ等を準備します
・先端の丸いほうに、潤滑油(ワセリンやオリーブオイル)を付けて挿入します
 →付けすぎないように注意しましょう。
・利用者の体位は、側臥位または仰臥位とします
・利用者には、ゆっくりと楽に呼吸してもらうような声かけをします
 →口をあけて呼吸してもらうと、肛門に力が入りません。
・肛門に静かに2~3cm挿入し、そのまましばらく肛門を押さえておきます
 →最初、肛門括約筋の働きで違和感がありますが、2~3cm挿入することで違和感はなくなります。体温で溶け出しますが、少しの間押さえておきます。

出典:白井孝子『改訂 介護に使えるワンポイント医学知識』中央法規出版、2011年


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