ページの先頭です。

ホーム >> 福祉専門職サポーターズ >> 毎日更新 福祉マイスターへの道
福祉マイスターへの道 毎日更新

行動観察とは?

【Q】
 認知症の人の行動を観察・分析する際に役立つ「行動観察」について教えてください。

続きを読む

【A】
 通常、認知症の人の行動はわかりにくいことが多いものです。行動・心理症状の1つである徘徊は、周囲の人が気をつけていないと、あっという間にどこかに行ってしまい、とんでもなく遠方で保護されたりすることがあります。
 本人に尋ねると、「自宅に帰るつもりだった」と答えたりすることが多いのですが、実際には自宅はすでに取り壊されて存在していなかったりします。このような症状は「帰宅症候群」と呼ばれますが、本人にはちゃんとした理由がある場合が多いのです。
 また、話をしているのに落ち着かなくてきょろきょろとあたりを見回していることもあります。どうしたのか聞いてみると、「巨大なネズミが何匹かすぐ近くにいる」と言います。その場にいる他の人には、そんなものは見ません。しかし本人にとって、ネズミのおかげで落ち着かない思いをしているのです。
 いずれにしても、認知症の人の行動の特徴を分析し、本人の気持ちを推測することが必要です。たとえば徘徊をする人の場合、次のような分析を行います。
1)行動分析
 Aさんは夕食時に、自分がいつも座っている席に誰か他の利用者が座っていたりすると、徘徊を始めやすい。
2)気持ちの推測
 Aさんは自分の居場所がなくなってしまったため、自分の存在が否定されたような気持ちになり、自分の居場所である自宅に戻ろうとした。
3)本人への対応
 夕食時、Aさんのお気に入りの席に他の人が座っていたら、別の席に誘導する。徘徊しそうになったら、同行して話を聞き、Aさんの不安が大きくならないようにする。

出典:NPO法人認知症フレンドシップクラブ『認知症の人のサポートブック』中央法規出版、2011年


ページトップへ
文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books