傾聴とは?
2011年12月12日 09:10
【Q】
職場の上司から、高齢者と話をするときには「傾聴」しなさいとよくいわれます。傾聴とはどのような話し方を指すのですか。
【A】
傾聴とは、心にトラブルを抱えている人の悩み事を聞いて解決方法を考えたり、話をじっくり聞いたりすることで、本人が気づかなかった心の問題をはっきりさせる手法です。
傾聴では、次の3点が重視されます。
まず、対象者の心の中の体験を外側に表出させ、時には聞く側に対する不満や攻撃の感情もありのままに表現させることです。
次に、対象者を無条件に尊重し、外側から観察したり、その話を客観的に判断したりしないこと。心理的トラブルの原因を単純に過去の事件の因果関係として即断せず、現在の対象者の体験を重要視することです。
最後に、対象者への共感的理解を行い、時には対象者自身が明瞭に感じとれない感情や体験を共感し、対象者にフィードバックすることです。
出典:NPO法人認知症フレンドシップクラブ『認知症の人のサポートブック』中央法規出版、2011年