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福祉マイスターへの道 毎日更新

年齢が若いため、信頼感が得られません。

【Q】
 利用者から「あなたは若いから」と言われ、なかなか信頼感をもってもらえないのですが……。

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【A】
 相談援助の場においては、自分よりも年上の人が利用者になることも多く、人生経験が豊富な、いってみれば百戦錬磨の強者からみれば、自分の子どもや、場合によっては孫の年齢の援助者がなんだから頼りなく見えるのも無理はないでしょう。つまりこのような利用者は、若く見える援助者の人生経験の浅さに焦点を当てていることになります。また、「あなたは私に何をしてくれる人なの?」「あなたにお願いすることで私の生活にどのようなプラスがあるの?」という問いでもあるわけです。
 したがって、「私はこういう役割と権限を担っている専門職で、あなたに対してこういうことができます(場合によっては、ここまではできます、ここから先はできませんという役割の範囲)」ということを、まずは提示する必要があります。そのうえで、例えば、「若輩者ですが、あなたのお役に立ちたいと思っています」など、利用者を支えていきたいという気持ちを表す言葉を付け加えるとよいでしょう。
 援助者にとってたしかに経験は貴重な財産ではありますが、若さゆえに新しいものを作り出せるという場面もあります。そういう意味では、あなたの「若さ」を長所として活用していく方向も、経験を積み、成熟を目指すことと同様に考える必要があります。目上の人の助力を素直に受けられるということは素晴らしいことですし、未熟な部分があるにしても、若い援助者が熱心にかかわることで利用者の底力が引き出されることもあります。

出典:神山裕美・木戸宣子『対人援助・生活相談サポートブック』中央法規出版、2008年


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