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福祉コミュニケーションの基本~5.福祉コミュニケーションの3つの基本姿勢 (3)傾聴とは?

【Q】
 福祉コミュニケーションの3つの基本姿勢 (3)傾聴とは?

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【A】
 「聴く」とは、ただ「聞く」とは異なり、耳から入ってくる音を捉えるだけではなく、対象となる音源をより深く心をもって捉えようとする姿勢を表わしています。そこにさらに「傾ける」とその姿勢を強調したのが「傾聴」です。
 対象者の言葉は、ときとしてそれ自体ではあまり意味をなさない、捉え難い場合もあります。しかし、幾度か接していくなかで対象者の心情の全体像が分かってくると、対象者の言わんとすること、真のニーズが自ずと理解、把握されるようになっていきます。
 こうした過程に必要な支援者の態度が「傾聴」という言葉に表されます。そこには単なる同情や一過性の理解といったものではなく、絆をもった心情的な理解が働くようになり、対象者の自己開示に結びついていくものがあります。

 以上に支援者の基本的な姿勢3点を紹介してきましたが、どれも相互につながりがあり、これらを全体として理解し、実行していくことが福祉コミュニケーションの基本姿勢として求められます。これらは、常に繰り返し自分自身に問いかけ続けて行く、ソーシャルワーカーの永遠の課題でもあるのです。

出典:都村尚子著『福祉コミュニケーション論-支援を必要な人が求めるもの、支援する人に必要なもの』中央法規出版


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