ケア会議に必要な準備とは?(2)
2011年07月06日 09:40
【Q】
よりよいケア会議を行うためには、どのような準備をすればよいのでしょうか。
【A】
前回に続き、事前準備に必要な項目について説明します。
(3)会議進行表の作成
あらかじめ会議の進行表を作成しておくと、参加者が全体の流れを把握しやすくなるため、会議の進行をよりスムーズにすることができます。
具体的には、検討する内容(議題)とその順番、報告の時間(例:10分)と質問の時間、協議する時間(例:20分)などを一覧にしておくとよいでしょう。また、司会者(進行役)、記録、板書係、報告者、オブザーバー、助言者等の氏名を記載しておくと、それぞれの役割が明確になり、参加者からの協力も得られやすくなるでしょう。
(4)会議資料の作成
資料は検討内容を深める、説明の簡略化を図る、内容をビジュアルに立体化する(写真、ビデオ映像等)ためには貴重なツールとなります。準備段階で、事前配布資料とするか当日配布資料とするか、「会議の効果」を念頭において検討を行います。
会議の性格にもよりますが、参加者に資料の事前準備を依頼する場合は、1週間くらい前に一度提出してもらい、不備があるときは手直しを依頼するなどの配慮も必要です。
資料の基本は「読み手にわかりやすい」ことです。ページ数は最小限とし、簡潔な表現を心がけましょう。数値はグラフ化し、図解やイラスト、写真などビジュアルな面での表現にも配慮しましょう。また、強調する点、検討する点などを明確にすることも重要です。プライバシー等に配慮が必要なものは、「要回収」「禁持ち出し」などの記載をしておくとよいでしょう。当然、終了後には忘れずに回収します。
出典:野中猛・高室成幸・上原久著『ケア会議の技術』中央法規出版、2007年