ケア会議に必要な準備とは?(1)
【Q】
よりよいケア会議を行うためには、どのような準備をすればよいのでしょうか。
【A】
ケア会議を円滑に行うためには、次の4項目を準備するとよいでしょう。
(1)事前の告知
(2)スケジューリング
(3)会議進行表の作成
(4)会議資料の作成
以下、今回と次回で各項目について簡単に説明します。
(1)事前の告知
事前の告知では、次の4つの内容が重要になります。
1.告知の方法
基本的には文書(A4)で行いましょう。案内は「1枚(ひと目)」でわかるものとし、別紙として会場の地図を添付するとより丁寧です。
2.告知の時期
告知の時期は3週間前~1カ月前に行うのが適切でしょう。30人以上の情報提供や意見を収集する会議では、1カ月以上前に告知することが必要です。出席を確実にするためには、2週間前に出欠の確認を行うとよいでしょう。
3.告知の内容
次の事項を伝えましょう。
・会議の目的、検討する事項、情報共有する事項等
・出席者の名簿(予定者はカッコで囲む)
・日付、時間(○○時~○○時)、場所(連絡先、地図)
・担当者の連絡先(電話、FAX、Eメール、携帯電話等)
・出欠の確認欄
なお、参加にあたり事前に読み込んでおいてもらいたい資料等は別途、手渡し・郵送・FAX・添付メール等で送付する旨を記載しておくとよいでしょう。
4.依頼文書
所属機関によっては上司の許可や届け出が必要な場合があります。事前に参加者に確認をとり、対応しましょう。
(2)スケジューリング
ケア会議の成功の第一歩は「参加」にあります。そのためには、ケア会議のスケジューリングが必要です。
少なくとも、会議開催予定日の3週間以上前に調整を行うことが重要です。1~2週間前では、すでに予定が入っている場合が多く、調整が難航する可能性が高くなります。
また、調整とは全員に合わせるのでなく、参加者にプライオリティ(優先順位)をつけ、最優先の人に他の人が合わせるようにすると、うまくいく場合が多いでしょう(欠席者の意見等は、必要に応じて別途聞いておくことも重要です)。
定例化できるケア会議においては、第1回目の会議終了時に「次回の会議の日程を決めたいと思います」と、その場で決めるようにすれば、スムーズにスケジューリングを行うことができるでしょう。
出典:野中猛・高室成幸・上原久著『ケア会議の技術』中央法規出版、2007年