面接でのアセスメントのしかた(8)
2011年05月11日 09:30
【Q】
面接を通じて利用者のことを深く理解したいと思うのですが、うまく質問することができません。面接でのアセスメントのしかたについてヒントを教えてください。
【A】
対人援助職者にとって「質問をする力(質問力)」を身につけることは、仕事の質を高めていく上で欠かすことができない要素です。
今回は「IADL」について考えていきます。
「暮らしを支える生活動作(手段的日常生活動作)」であるIADLは、男女の性差がはっきりとあらわれる領域です。本人の育った家庭や地域の文化、これまでの生活習慣を含め、質問力を使って「暮らしの力」をアセスメントすることが大切です。
(1)調理
例「立ったままの姿勢で料理は何分ぐらいできますか?」
例「鍋やフライパンを持てますか?」
(2)洗濯
例「洗う際にどのようなことに困っていらっしゃいますか?」
例「干すときにどのようなことがつらくなってこられましたか?」
(3)掃除・整理整頓
例「部屋や台所はどれくらいの間隔で掃除されていますか?」
例「掃除はどのような方法(やり方)でされていますか?」
(4)買い物
例「買い物は週(月)に何回くらい行かれますか?」
例「買い物に行かれる方法は歩きですか? シルバーカーですか?」
(5)金銭管理
例「通帳を探しても見つからないという経験をされたことはありますか?」
例「ひと月、生活費にどれくらい必要ですか?」
(6)服薬管理
例「1日に何種類ぐらいのお薬を飲まれていますか?」
例「お医者さんからお薬について注意を受けていますか?」
出典:高室成幸著『ケアマネジャーの質問力』中央法規出版、2009年