災害に対する日頃の備え
2011年04月28日 09:20
【Q】
東日本大震災のような震災に対して民生委員の日頃の役割は?
【A】
各自治体には、地域防災計画の策定が義務付けられており、それぞれの地域には防災拠点が設けられ、避難体制の整備を図ることになっています。そこで民生委員としても、地域における防災対策についての取り組みには積極的に参加し、防災情報の収集や防災関係者や識者との連携を深めておくことが求められます。もちろんそうして得た情報を地域住民に周知する活動の一助ともなるだけでなく、災害弱者である子供や障害者、高齢者(特に要介護者)の安全確保に対しては、地域住民と日頃からの連絡体制や支援体制の図り方などを協議しておくことも大切です。このたびの震災では死亡された方の多くが高齢者でした。市町村では住民台帳によってこうした災害弱者を把握していますが、それだけでは対応が十分とはいえません。非難時の情報伝達の仕方、移動体制の作り方など、地域ごとの実情に合わせて個別の支援体制をきめ細かく対応していく必要があります。
これらは民生委員だけで担いきれるものではありませんから、消防や警察、自治体の福祉部門、赤十字や社会福祉協議会などと連携し、地域住民を巻き込んで日頃から十分な体制を整えておくことが肝心であることは言うまでもありません。
【参考文献】
小林雅彦・原田正樹著『民生委員のための地域福祉活動Q&A』中央法規出版2006
厚生労働省ホームページ 等