高齢者虐待の予防
2011年04月27日 09:30
【Q】
地域社会の中で、家族による高齢者への虐待に対して民生委員は?
【A】
家族による高齢者虐待の多くが、介護に伴う中で生じています。包括支援センター等での扱いもありますが、地域の住民の生活を把握している民生委員としても、まずは認知症についての理解を家族に深めてもらい、認知症を正しく受容できるように家族を支援していくことが求められます。介護において家族の負担を軽くするために、福祉機器や用具の活用を勧めたり、介護保険サービスの活用やその他のサービスを利用する権利があることを伝える、医療機関の受診等に結びつけるなど、介護者が一人で介護負担を抱え込まないように、家族の悩みや相談に応じる、また認知症介護を行っている他の家族との交流によって、ピアカウンセリングといった側面と結び付けるなど、介護者を支援することで、虐待に至らないように予防策を講じることは、民生委員の大切な役割でしょう。
また、虐待が疑われるなどの場合には、速やかに市町村や地域包括支援センターなどの専門機関と連携して、高齢者の保護を図ることもその役割の一つといえます。
【虐待の種類】
身体的虐待(暴力)、介護放棄、心理的虐待、性的虐待、経済的虐待
【参考文献】
小林雅彦・原田正樹著『民生委員のための地域福祉活動Q&A』中央法規出版2006
厚生労働省ホームページ 等