面接でのアセスメントのしかた(5)
2011年04月15日 09:10
【Q】
面接を通じて利用者のことを深く理解したいと思うのですが、うまく質問することができません。面接でのアセスメントのしかたについてヒントを教えてください。
【A】
対人援助職者にとって「質問をする力(質問力)」を身につけることは、仕事の質を高めていく上で欠かすことができない要素です。
今回は「人柄・性格」について考えていきます。
本人が自分の人柄・性格について語る内容は、本人がどのように自分を受けとめているか、その自己評価を知ることになります。どのようなタイプの人かと判断する前に、本人が「自分をどのように理解しているか」を尋ねてみましょう。
(1)自分の「人柄・性格」の理解に「自己イメージ」が表れる
・「仕切り型で周囲を威圧してしまう人柄」を質問する
例「周囲の家族の方にはどのような印象を持たれていると思いますか?」
例「どのようなときに感情的になりますか?」
・「明るい雰囲気で周囲を楽しくさせる人柄」を質問する
例「人が大勢集まる場ではどのような役割を担ってこられましたか?」
・「やさしくコツコツ地道に努力する人柄」を質問する
例「頼まれたり頼られたりすると無理して応えようとされたことはありましたか?」
・「理屈っぽくて論理的に考え議論が好きな人柄」を質問する
例「まずは自分で納得しないと何もしないほうですか?」
(2)周囲の「人柄・性格」の理解に「人間関係」が表れる
・「家族」の人柄を質問する
例「奥さん(ご主人)はどういう人柄の方ですか?」
・「近所・近隣の人」の人柄を質問する
例「ご近所の方々で比較的相性が合うのはどの方ですか?」
出典:高室成幸著『ケアマネジャーの質問力』中央法規出版、2009年