面接でのアセスメントのしかた(4)
2011年04月14日 09:30
【Q】
面接を通じて利用者のことを深く理解したいと思うのですが、うまく質問することができません。面接でのアセスメントのしかたについてヒントを教えてください。
【A】
対人援助職者にとって「質問をする力(質問力)」を身につけることは、仕事の質を高めていく上で欠かすことができない要素です。
今回は「趣味歴」について考えていきます。
職業歴とは異なり、趣味歴には本人の「才能」や「好み、夢、憧れ」などがはっきりとあらわれます。「人となり」を理解するうえで大きなヒントをもたらしてくれることがあります。
(1)人生で楽しんできた「趣味歴」をきく
・「室内趣味」(インドア派)を質問する
例:囲碁、将棋、盆栽、俳句、短歌、パチンコ、水彩画、裁縫、華道、大正琴、読書、絵手紙など
例「この趣味はどのようなところがおもしろいですか?」
・「室外・屋外趣味」(アウトドア派)
例:釣り、カメラ、ゴルフ、ジョギング、観劇、コーラス、ハイキング、ゲートボールなど
例「これまで行かれたところで、どこが一番印象に残っていますか?」
・「伝統芸能」を質問する
例「○○のお祭りにはどのような意味がこめられているのですか?」
(2)趣味から浮かび上がる「価値観、知識・教養、人間関係」
・「価値観(こだわり)」を質問する
例「○○の趣味でこだわってこられたことはどのようなことですか?」
・「知識・教養」を質問する
例「○○の趣味を極めるにはどのような分野の知識が求められますか?」
・「人間関係」を質問する
例「上達するうえでお世話になった先生(師匠)や仲間はいらっしゃいますか?」
出典:高室成幸著『ケアマネジャーの質問力』中央法規出版、2009年