震災で改めてみる社会保障関係費(1)
2011年03月28日 09:10
【Q】
わが国の予算規模はどのくらい?
【A】
東北地方太平洋沖地震の震災について、3月23日時点で政府が推測した被害総額は最大25兆円規模となるとのことですが、これは被災人口規模や面積等から割り出した推計で、被害実態を積算して算出した数字ではありませんので、実質の被害額は今後さらに膨らむのではないかと危惧されます。これからの復興費用がどれほどの規模になるのか、それを考えると今年度の予算の組み替えは必至と言わざるを得ないでしょう。
そこで、これまでのわが国の一般会計における歳出がどのような構成となっていたのか、改めて見直してみました。
平成22年度の一般会計予算における歳出の内訳は、以下のとおりです。
一般会計歳出総額は92兆2992億円です。内、一般歳出の総額は53兆4542億円で、社会保障関係が27兆2686億円、公共事業費が5兆7731億円、文教及び科学振興費が5兆5860億円、防衛費が4兆7903億円、その他が10兆363億円となっています。一般歳出以外は、地方交付税交付金等が17兆4777億円、国債費が20兆6491億円、その他決算不足補填繰戻となっています。
目下の財政赤字の規模を考え、そこにこのたびの震災被害を合わせてみると、これからの復興にあたっては、覚悟を据えてかからないと大変に厳しいと感じられます。
【参考資料】
「社会保障入門2011」、平成23年2月15日発行、中央法規出版、定価本体2400円