デイナイトケア
2011年03月10日 09:30
【Q】
デイナイトケアってどんなところなのでしょうか?
【A】
デイナイトケアは1994年からはじまった制度で、「精神障害者の社会生活機能の回復を目的として行うものであり、実施される内容の種類にかかわらず、その実施時間は患者1人当たり1日に10時間と標準とする」とされています。
デイケアが6時間、ナイトケアが4時間の実施時間であるのに比して、デイナイトケアでは睡眠時間を除く1日のほとんどを施設内で過ごすことになります。それだけに通所者に及ぼす影響は大きく、その運営については通所者へのきめ細かい配慮が必要となります。
またデイナイトケアは、プログラム運営の上でもいろいろと工夫を凝らす必要があります。10時間という長時間を拘束するわけですから、非通所日や自主活動時間の設定も含めて、通所者には、プログラムの選択にあたって可能な限り多くの選択肢を用意しておくべきでしょう。もちろん再発予防や健康管理のための疾病教育、服薬管理のプログラム、また、社会生活技能訓練などは医療的施設として提供すべきプログラムですが、それと共に、さまざまなプログラムを通して、通所者が創作的な活動を楽しんだり、集団のなかで役割を担うことで評価されるなど、生活に喜びや希望を見出して、より豊かな生活を送れるようになることが期待されます。
出典:日本デイケア学会編『精神科デイケアQ&A』中央法規出版、2005.