認知症の治療薬
2011年02月25日 09:10
【Q】
認知症の薬に最近、新しい薬が開発されたと聞きました。
【A】
認知症に関する神経伝達物質には、記憶にかかわるアセチルコリンがあります。アルツハイマー型認知症では、初期の頃からこのアセチルコリン系の神経細胞が障害されます。そこで、アセチルコリン分解酵素の働きを抑制する作用をもつ薬物であるドネペジル塩酸塩(商品名アリセプト)が日本で開発されました。
これまで、適応薬としてはアリセプトが唯一のものでしたが、最近、ガランタミン臭化水素酸塩(同レミニール)、およびメマンチン塩酸塩(同メマリー)が適応の承認を受けて使用が可能となりました。
出典:長谷川和夫『わかりやすい 認知症の医学知識』中央法規、2011年