非言語コミュニケーションとは?
【Q】
「コミュニケーションには、言語と非言語の2種類がある」と聞いたことがあります。非言語コミュニケーションとは、どのようなものですか?
【A】
言語で行う以外のコミュニケーションすべてが非言語コミュニケーションになります。コミュニケーション全体の3分の2が非言語で行われているという調査結果があるほど、大きな位置を占めています。
具体的には、以下のような要素があります。あわせて、対人援助専門職として、とることが望ましいあり方と望ましくない姿を示します。
1.外観
望ましい:こざっぱりした服装や髪型
望ましくない:一般に他者が不快感をもつと考えられる服装や髪型
2.姿勢
望ましい:まっすぐな姿勢で、特に熱心に聴く時には自然と前傾
望ましくない:ふんぞりかえった姿勢や極端な前傾
3.手脚
望ましい:手脚を組まず、座ったときには膝に手を置く、貧乏揺すりをしない
望ましくない:腕を胸や頭の後ろで組む、脚を組む、貧乏揺すりをする
4.表情
望ましい:ほほえみ、うなずき、話題や状況に応じた表情の変化
望ましくない:無表情
5.アイコンタクト
望ましい:適切なアイコンタクト
望ましくない:相手の目をまったく見ない、相手の目を常に凝視する
6.声のトーン
望ましい:伝えようとしている言葉に合ったトーン
望ましくない:伝えようとしている言葉と異なる感情的なトーン
7.相手との距離や角度
望ましい:約1~1.5メートルの距離を保ち、相手のやや斜めに位置する。相手との間にかばんなどを置かない
望ましくない:相手から非常に近く、または遠くの真向かいに位置する。相手との間にかばんを置く
この他にも、身体の接触や言葉と言葉の間隔など、さまざまな非言語コミュニケーションがあります。その人の性別、文化、育った環境などによって、どのような非言語コミュニケーションを快適に感じるかが異なってきます。
出典:高良麻子著『ケアマネジャー実践力向上ワークブック 基礎編』中央法規出版、2008年