精神科診療所でのデイケア
2011年02月10日 09:40
【Q】
精神科診療所のデイケアってどんなところなのでしょうか?
【A】
精神科診療所のデイケアは、街のなかにあり通院に便利なところが多いです。規模は小さいのですが、お店や公園、公共施設、スポーツ施設、喫茶店などいろいろな場が近くにあるので、それらを活用した生きた活動が活発です。実生活の場での活動が通所者の生活の場を広げることにつながります。
通所者は比較的若い人が多く、ひきこもり、不登校、うつ病など病態や疾患の多様性がみられます。精神科病院のデイケアに比較して、統合失調症の人は少ないところが多いようです。思春期のデイケア、子どものデイケア、アルコール依存症の人のデイケアなど、特徴のある運営をしているところもあります。
精神科診療所のデイケアは、施設が小さいがゆえのアットホームな雰囲気があります。設備がないことによる工夫が生活場面での活動をもたらし、孤立した空間では得られない交流を生み出します。精神科診療所のデイケアとはそういう場といえます。
出典:日本デイケア学会編『精神科デイケアQ&A』中央法規出版、2005.