精神科デイケアの実施(場)
2011年01月14日 09:10
【Q】
デイケアはどこでやっているのでしょうか?
【A】
精神科デイケアには、医療機関で行われている「精神科デイ・ケア」と保健所や市町村で行われている精神障害者のデイケアがあります。保健所や市町村のデイケアは、生活指導教室やソーシャルクラブなどと呼ばれ、開催頻度や内容も多様で、精神障害者の地域支援の一環として行われている場合が多いようです。
一方「精神科デイ・ケア」は、一定の基準を満たした診療所や病院、精神保健福祉センターなどで行われています。
精神保健福祉センターは、その役割から思春期やひきこもりなど対象者を限定したり、一定期間で終了する通過型で運営されている場合が多く、地域の医療機関等との連携で運営されています。
病院や診療所では、その運営母体である医療機関によって、形態もさまざまです。歴史のある医療機関では、長期の罹病期間を持つ精神障害者の退院促進にも利用され、生活支援に配慮した長期通所も多いようです。
デイ・ケアの6~7割が生活支援型ともいわれています。また地域活動支援センター等を付設しているデイケアや、アルコール依存症、思春期、就労準備訓練など対象者を限定した専門的なデイケアも各地で行われています。
高齢者では、「老人性認知症疾患デイ・ケア施設」で行われるデイケアや介護保険による通所介護に認知症専門のデイサービスや、介護老人保健施設でのデイケアに、認知症のためのグループなどが設けられています。
出典:日本デイケア学会編『精神科デイケアQ&A』中央法規出版、2005.