実習スーパービジョンとは
2010年12月08日 09:40
【Q】
児童養護施設で指導員をしていますが、社会福祉士の実習指導とスーパービジョンも任されています。実習スーパービジョンの基本について教えてください。
【A】
実習スーパービジョンを行うに当たって、まずはスーパーバイザー(実習指導者)とスーパーバイジー(実習生)の両者が、自分の役割を理解していることが必要です。そのうえで、スーパーバイザーはその役割・機能を発揮し、スーパーバイジーは実習から得られた成果や疑問をスーパービジョンの素材としてスーパーバイザーに提供する義務があります。この双方の動きが以下のスーパービジョン機能として現れます。
◎管理的機能
実習生が現場に入ることで利用者に不利益を与えない。利用者への接近・記録・開示・守秘義務等の組織ルールを徹底する。
◎教育的機能
実習生が専門職としての価値・知識・技術が向上できるように図る。
◎支持的機能
不安を抱える実習生をサポートする。
◎相談的機能
上記3点はスーパーバイザーから提供されるものであるが、相談的機能はスーパーバイジー(実習生)が主体となる機能である。実習生は積極的に実習指導者に相談をもちかけることが期待され、実習指導者はそのための体制を整える。
なお、スーパービジョンとカウンセリングを混同してはならず、カウンセリングが必要な実習生にはその専門家につなぐことが必要です。
(出典:社団法人日本社会福祉士会=編集『社会福祉士実習指導者テキスト』中央法規出版、2008年)