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福祉マイスターへの道 毎日更新

ファクスによる個人情報のやりとり

【Q】
 利用者の個人情報をやり取りする際にはファクスを利用していますが、個人情報の保護という意味では問題がありますか?

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【A】
 まず、事業者間などでの個人情報のやり取りは「第三者提供」に該当するのが原則でしょう。そうすると、第三者へ提供することについての本人の同意が必要になります。考えられるのは、発信先のファクス番号を間違えて送信してしまった場合や、間違いなく送信はしたんだけど先方の事業所で担当者以外の人物が内容を読んでしまったなどという場合でしょう。
 個人情報保護法は、第三者への個人情報の提供を禁止していません。そして、提供方法に関しては絶対的に安全なものはありません。そうすると、事業者の規模に応じて現時点で取り得る最大限の措置を考える必要がある、言い換えれば最大限の措置をとっていれば一応問題はないということになるでしょう。
 ファクスであれば、短縮に登録し1回ごとに番号を押す必要のないようにする。そうすることにより番号の押し間違いは防止できます。また、大規模な事業者であれば専用のファクス機を設置する、小規模な事業者であれば受信した用紙を各担当者に配布する責任者を決めておく、あるいは個人情報保護についての研修を受けた者以外には扱わせないなどといった措置が考えられます。
 送信する個人情報の一部を黒塗りにする事業者もあるといいます。特定の個人を識別できる情報を「個人情報」ということからすると有効な手段でしょう。しかし、どの情報をどの範囲・程度で黒塗りするのかについて一定の決まりをきちんと決めておくべきでしょう。

出典:吉岡讓治『職員と利用者を守る 介護現場の法律講座』中央法規出版、2010年


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