民生委員による地域福祉活動(5) -定年後の地域活動
2010年11月12日 09:20
【Q】
「主人がもうすぐ定年退職するが、どうやって時間を過ごしたらいいか悩んでいる」という奥さんからの相談を受けました。
【A】
趣味をもつこととともに、高齢者にすすめたいのがボランティア活動です。
例えば、在職中に培った経理や法務などの経験や知識を生かして行うNPOや作業所での事務ボランティア、高齢者の話を聴く傾聴ボランティア、地域の観光ガイドボランティア、自然探索の案内ボランティア、花づくりボランティア、環境保護ボランティアなど…、さまざまな活動が考えられます。また、将棋好きな人が老人ホームで利用者の将棋の相手をするというように、自分の趣味も兼ねたボランティア活動もありますし、率先して町内会などの役員を引き受け、防犯や防災、あるいは地域の交流事業などに取り組むこともよいでしょう。
ボランティアだからといって難しく考えず、まず自分の好きそうなことやできそうなことをあげ、それが生かせるボランティアをみつけだしたりつくりだす姿勢があってもよいでしょう。
ただし、これまで地域とほとんどかかわりがなかった人が活動を始めるには情報が必要です。民生委員は、活動のメニューや場、団体などを紹介する情報提供の役割や同じような立場から活動を始めた地域の先輩などを紹介する役割が期待されます。
(出典:小林雅彦・原田正樹=著『民生委員のための地域福祉活動Q&A』中央法規出版、2006年)