民生委員による地域福祉活動(4) -外国人との交流・支援
2010年11月11日 10:20
【Q】
最近、近所で外国人の姿を多く見かけるようになりました。地域住民からは、お互いの理解が深まるような取り組みや、できる範囲で何かお手伝いをしたいという声が出ています。
【A】
実際の交流の場づくりとしては、さまざまな仕掛けが考えられます。
新たなイベント開催も良いのですが、最初のうちは、従来から地域で行われている祭りやイベントなどに、外国人とふれあう機会をつくるとよいでしょう。交流の場では、一方向の関係になりやすい「招待」というかたちだけでなく、例えば、地域の文化祭や産業祭りなどで、外国人が講師になって出身国の料理教室をしたり、民族衣装を着て一緒に写真を撮ったり、といったように、実際に会話やふれあいができ内容を考えるとよいでしょう。お互いの理解を深めるだけでなく、身近な生活情報を入手するうえでも役立つでしょう。
また、情報弱者ともいえる外国人の状況を考えると、社会サービスなどを有効に利用するための支援が必要不可欠です。日本語を学ぶ場の整備や各種公的サービスに関する外国語のパンフレット作成、公的機関や病院などでの通訳配置による個別支援、日本の各種制度を学ぶ講座や日常生活にかかわるマナー講座の開催などが必要とされています。民生委員にとって、それらの事業を実施、充実されるためにもボランティアを発掘し、養成することも大切な役割です。
(出典:小林雅彦・原田正樹=著『民生委員のための地域福祉活動Q&A』中央法規出版、2006年)