ページの先頭です。

ホーム >> 福祉専門職サポーターズ >> 毎日更新 福祉マイスターへの道
福祉マイスターへの道 毎日更新

乾燥対策

【Q】
 これからの季節、室内の乾燥が心配です。施設現場で何か工夫できることはありますか。

続きを読む

【A】
 冬の乾燥は、のどや皮膚の乾燥だけでなく、インフルエンザの流行に拍車をかけるなど、特に体力の低下している高齢者にとっては好ましい環境ではありません。乾きすぎる空気への対応を考えるには、「なぜ乾燥してしまうのか」を調べておく必要があります。
 まず冬の気候条件をみると、この時期に外気が最も乾燥している地域は関東地方です。冬の東北・北陸の日本海側では相対湿度の平均が80%近くもあるのに対して、関東地方では50%前後しかありません。しかし実際は、全国どこの施設でもかなり乾燥しているのが現状でしょう。この要因としては、
(1)冬は空気中の水蒸気の量が少ない
(2)施設では24時間暖房をしているところが多い
(3)一般住宅よりも、水蒸気を出すものが少ない
(4)施設は換気量が多い
 などが挙げられます。
 (2)については、施設という性格上、仕方ない部分もありますが、(1)は温度と水蒸気の関係が影響しています。
 冬は外気の温度が低いので、空気中に含まれる水蒸気の量(絶対湿度)が少ないのです。この空気を室内に取り入れて暖房したとき、加湿するものがなければ相対湿度は低下します。
 暖房時の温度が高ければ高いほど乾燥しやすくなるので、乾燥していると感じたときは、暖房の設定温度を少し下げてみましょう。また、暖房機からの温風は湿度が高いため、かなり乾燥しているので、温風が直接身体に当たらないよう、風向きや風力の調節をすることが大切です。
 (3)については、室内は人がいることで水蒸気が少し発生している程度です。これは、雨や雪が降って屋外が湿っていても、施設の中は乾燥しやすいということです。
 (4)の換気量については、水蒸気の少ない外気を取り入れることになるため、換気をすればするほど乾燥します。
 室内の水蒸気の量を増加させるためには、加湿器の使用が挙げられます。広い施設の中では大きな効果は期待できませんが、湿温度計で相対湿度を確認しながら使ってみるとよいでしょう。

出典:日本建築学会編『Q&A 高齢者の住まいづくりひと工夫』中央法規出版、2006年


ページトップへ
文字の拡大
災害情報
おすすめコンテンツ
福祉資格受験サポーターズ 3福祉士・ケアマネジャー 受験対策講座・今日の一問一答 実施中
福祉専門職サポーターズ 和田行男の「婆さんとともに」
家庭介護サポーターズ 野田明宏の「俺流オトコの介護」
アクティブシニアサポーターズ 立川談慶の「談論慶発」
アクティブシニアサポーターズ 金哲彦の「50代からのジョギング入門」
誰でもできるらくらく相続シミュレーション
e-books