汚物処理室のにおい
2010年11月01日 09:10
【Q】
施設の汚物処理室のにおいがきつくてたまりません。どうにかしてにおいを抑えたいと思います。
【A】
高齢者施設のなかでも、汚物処理室はにおいが発生しやすい場所です。使用済みのおむつが集められ、汚れた衣服やシーツなどを一時的に置いたりすることで発生するにおいのほか、排泄物などの汚れを取り除くためのぞうきんやモップが置かれていることもあり、これらの手入れがよくない場合には、そこからにおいも発生します。
使用済みの紙おむつは、保存方法にも気をつけます。ビニール袋に入れて閉口し保存しても、袋の表面からにおいが通過することもあります。においの漏れを防ぐには、密閉性の高い容器へ保存しておくほうがよいでしょう。
また、容器は定期的に洗浄する必要があります。その際、除菌効果の高い洗剤や消毒剤を使用しましょう。掃除用具についても、雑菌が繁殖しないよう、清潔に保つ必要があります。
一般的に、汚物処理室は居室よりも狭い空間なので、使用済みのおむつなどが適切に保存されていれば、脱臭機や脱臭剤などを用いて、効率よくにおいを抑えることができます。
汚物処理室での臭気対策としては、常に窓を開けたり、換気扇を作動していることがよくあるようですが、においの発生源に対して適切な管理をせず、臭気対策を換気だけに頼るのはよくありません。汚物処理室が隣家と接していたり、人通りの多い道路に面している場合、近隣から苦情が寄せられることもあります。
ですからまずは、発生源管理を行い、そのうえで換気を行うようにしましょう。
出典:日本建築学会編『Q&A 高齢者の住まいづくりひと工夫』中央法規出版、2006年