精神障害と児童虐待
2010年05月31日 09:00
【Q】
精神障害のある親と児童虐待の関係性について教えてください。
【A】
子どもを虐待してしまう親のなかには、統合失調症、パーソナリティ障害(人格障害)、うつ病、アルコールや薬物依存症などの精神科の治療や対応を要する人が少なくありません。精神疾患や依存症問題を抱えている虐待家族へのアプローチは、精神科医をはじめとして、保健所保健師や精神保健福祉士、市町村保健師やケースワーカーなどがネットワークを組んでかかわらなければ子どもを守ることができません。
加害者の精神病理を見極めながら、適切な治療やカウンセリングなどを受けられるように支援するとともに、子どもに被害が及ばないように家族ケアを進める必要があります。
出典:徳永 雅子著『子ども虐待の予防とネットワーク―親子の支援と対応の手引き』中央法規出版、2007年