介護予防の視点5
2010年05月14日 09:25
【Q】
介護予防では、高齢者にどのような視点でかかわればいいのでしょうか? 支援のポイントを教えてください。
【A】
4.廃用症候群の悪循環に陥ってしまった状況でのかかわり
3の状況で適切な対処が行われなかったために、さまざまな身体面や精神面での症状、日常生活レベルの低下が発生している、もしくはしやすい状況です。活動量が減り、体を動かすことができなくなり、認知症や心肺機能の低下、皮膚疾患、栄養不良など、病気が病気を呼ぶ状況で、いわゆる「寝たきり予備軍」です。このような悪循環に陥った状況を断ち切り、回復の可能性へ導く必要があります。
もはや自分ではどうしようもない状況でもありますので、ケアマネジメントにおいて十分なかかわりが求められます。もちろん、導入する社会資源も医療系・福祉系、訪問系・通所系と多岐におよぶことが考えられます。ですから、ケアマネジメント機能が確実に発揮されなければ、それらのサービスの効果をもたらすことも難しくなります。さらなる要介護状態にしないための予防効果が出せるか、このまま寝たきり状態になるかの局面ともいえるでしょう。
出典:能本 守康著『改訂 初めて学ぶケアマネジメントテキスト』中央法規出版、2009年