介護予防の視点1
2010年05月10日 10:00
【Q】
介護予防では、高齢者にどのような視点でかかわればいいのでしょうか? 支援のポイントを教えてください。
【A】
例えば高齢者の場合、下肢筋力の低下から要介護状態に陥ることが多く見られます。下肢筋力の低下は、膝関節痛や腰痛などの発生で活動量が減少し、併発的に筋力が低下するという悪循環が原因です。体を動かさなければその他の機能も低下し、いわゆる廃用症候群の状態になり、要介護度が増すばかりです。
このようなよくある例において、介護予防策としてそれぞれの状態に応じたケアマネジメントのかかわりが求められます。以下の1~4の状況において、ケアマネジメントがどのような目的をもつのか、また、それぞれの段階でかかわるべき専門職についても考えてみましょう。
1.高齢者にありがちな関節痛(関節疾患)を、未然にいかに減らせるか、というかかわり
2.関節痛が発生し、活動量が低下した時期に早期に予防策を講じるかかわり
3.下肢筋力が低下し始めた状況でのかかわり
4.廃用症候群の悪循環に陥ってしまった状況でのかかわり
次回から4回にわたり、それぞれでのケアマネジメントを見ていきます。
出典:能本 守康著『改訂 初めて学ぶケアマネジメントテキスト』中央法規出版、2009年