認知症の人のレクリエーション参加
2010年03月23日 09:00
【Q】
認知症の人がレクリエーションに参加する場合の注意点を教えてください。
【A】
本人の気分を考えて提供しましょう
認知症の方は、記銘力や理解力の低下により、他者とのコミュニケーションが苦手になるので、高いコミュニケーション能力を必要とする活動は適しません。また、良い気分⇔気分不良の変化が大きく、明確なのも特徴です。
本人の気分が良いときに、その気分を壊すリスクをおかしてまでも、あえて新しい活動をする必要があるのかどうかを検討することも大切です。屋内での集団プログラムは、他者との協調を強要することも多いので、目的もなく参加を強要することは避けましょう。
よく「集団プログラムに認知症の方をどう参加させればいいのでしょうか」という質問を受けますが、その前に、なぜ参加するのか、目的は何か、参加する利点と欠点は何かを吟味したうえで、参加・不参加を決めるべきです。
また、レクリエーション=集団ゲームと誤解している人も多いですが、タオルをたたんだり、 外の景色を眺めたりするのもレクリエーションの一部です。
出典:妹尾 弘幸著 『一人ひとりが輝く レクリエーション・プログラム』 中央法規出版、2007年