当事者にどこまでかかわるか?
2010年02月08日 13:00
【Q】
ソーシャルワーカーとして、当事者にどこまでかかわればいいのか、迷うときがあります。当事者との距離感など、どのようにはかっていけばよいでしょうか?
【A】
サービスのやり過ぎは、当事者本人の自立心を奪うことにつながりかねません。ソーシャルワーカーは、当事者によく思われたいという一心で、かかわり過ぎることもあります。ソーシャルワーカーには、当事者の日々の状況を考慮し、どこまでかかわればよいのかを適切に判断する能力が求められます。個別性を前提に、かつ当事者の「今日の状態ならここまで」ということをその場で瞬時に見極めることも必要です。かかわるのではなく、かかわらない支援も必要になります。そしてソーシャルワーカーには、当事者が問題を抱えた時になぜそうなったのかを一緒に考える姿勢が求められます。
出典:名城 健二 著 『精神科ソーシャルワーカーの実践とかかわり―御万人の幸せを願って』 中央法規出版、2007年