家族が戸惑う認知症の症状
2010年02月10日 09:00
【Q】
認知症の症状として、よくみられるものを教えてください。また、親に症状がある際、家族への支援で必要なことはどのようなものでしょうか?
【A】
認知症の症状として代表的なものとして、次のようなものがあります。
夜になると外に飛び出してしまう「夜間徘徊」、夜中に起き出して何かごそごそとたんすを開けたり閉めたりといった意味不明な行動をとる「夜間せん妄」(夜になると発作的に起こる精神興奮・不安状態のことで意識障害の一種)、財布やめがねなどの貴重品を家族などが盗ったという「もの盗られ妄想」などです。
そのほかにも、同じことを何度も言う、家族の名前や顔を忘れるなどの症状があり、親の変貌ぶりに家族は大きな精神的ショックを受けます。そのため、本人の入院治療と同時に、ソーシャルワーカーは、家族の休養時間をいかに作るか、介護ストレスいかに発散させるかという視点が重要になります。
出典:名城 健二 著 『精神科ソーシャルワーカーの実践とかかわり―御万人の幸せを願って』 中央法規出版、2007年