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福祉マイスターへの道 毎日更新

薬とアルコールの関係

【Q】
 お酒の好きな利用者がいて、毎回薬をのんでいただくタイミングを計りかねます。アルコールと薬の相性について教えてください。

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【A】
 古くからお酒は百薬の長といわれ、嗜好品として私たちの生活から切り離せないものです。しかし、アルコール自体には、好ましい作用と好ましくない副作用があります。そのうえ、薬とアルコールには多くののみ合わせがありますので、薬を内服している間はアルコールをのまないことが望ましいでしょう。
 のみ合わせによって、アルコールそのものの効果が強くなったり、薬の効果が強くなったりします。

●効果が強くなる場合
 精神安定剤(ハルシオン、セルシン、デパス、リーゼなど)や三環系抗うつ薬(トフラニール、トリプタノールなど)は、アルコールの中枢神経抑制作用と薬による作用により効果が強くなり、昏睡や呼吸抑制、心停止に陥ることがあります。
 抗ヒスタミン薬(風邪薬にも含まれている)は、アルコールと薬の両者の効果を強くします。
 インスリンや糖尿病治療薬(オイグルコン、グリミクロンなど)は、アルコールによって糖がつくられず、また薬の効果によって低血糖がおこり、命にかかわる場合もあります。
 高血圧治療薬は、アルコールによる血管を広げる作用と薬の効果によって、血圧降下作用が強くなることが知られ、めまいや立ちくらみをおこす可能性があります。
 そのほか、胃薬(ガスター)や血栓予防薬(ワーファリン)、咳止めなども効果を強くする可能性があります。


出典:藤澤 節子 著 『介護者が知っておきたい薬のはたらき』 中央法規出版、2006年

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