身体状態の変化を把握するには
2010年01月21日 09:00
【Q】
介護職出身のケアマネジャーです。医療的な観点からのモニタリングに不安があります。どのような点に注意をすればいいのでしょうか?
【A】
まず、すべての利用者に共通するのが以下の項目です。
1.食事の摂取状況、排泄パターンの把握
2.服薬状況の確認
3.活動範囲の確認
4.介護者、ヘルパーなど身近に接している人からの聴取
この上で、疾患別のモニタリングポイントを把握します。
例えば、高血圧、心疾患、脳血管疾患では、特に服薬状況に留意しなければなりません。嚥下障害であれば、主治医に相談した上で目標水分量を設定し、摂取しやすい携帯を考慮します。糖尿病であれば、定期通院により検査を受けているかが重要なポイントです。また、服薬、インスリン注射は命綱ですから、自己管理と家族管理能力の見極めが重要です。
なお、身体状態の変化や聴き予測をキーワードにしたとき、主治医を抜きにモニタリングはありえません。「安定した状態で在宅生活を続けることができる」のは、疾患のコントロールができているからこそです。主治医は一緒に力を合わせるパートナーなのです。
出典:ケアマネジャー編集部 編 『ケアマネジャーのためのモニタリング読本』 中央法規出版、2004年