家族へのモニタリング
2010年01月19日 09:00
【Q】
利用者の生活を支えるには家族の力が重要ですが、家族へのモニタリングはどのような視点で行えばいいのでしょうか?
【A】
例えば、長期間にわたって介護を続けているお宅に伺う場合は、時間を十分にとって訪問します。当然、本人の話も伺いますが、それ以上の時間を家族の話に耳を傾けることもあります。家族は、本人に関する問題を相談することはできても、自身の問題を口にすることはなかなかできません。
家族に焦点を当てて、十分に時間をかけて話を聞くことは、家族を大切にしているというメッセージを伝えることでもあり、また、本人・家族をめぐる些細な変化や、揺れる思いを知ることができる大切な時間でもあります。また、家の中や周囲を見渡すと、その方が大切にしているものが見えてくるはずです。それを話題にするのもいいでしょう。
家族のあり方はさまざまです。何を大切にしているのか、人それぞれに異なります。それらを理解する努力を続け、大切なことを大切にし続けることができる生活の実現にもかかわっていきたいものです。
出典:ケアマネジャー編集部 編 『ケアマネジャーのためのモニタリング読本』 中央法規出版、2004年