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福祉マイスターへの道 毎日更新

アルコール依存症の治療

【Q】
 アルコール依存症の方への支援をはじめる予定ですが、アルコール依存症の治療は難しいともよく聞きます。どのような治療が行われているのでしょうか?

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【A】
 アルコール依存症者とは、酒にのめりこんでしまい、コントロールできなくなり、酒に溺れてしまった人のこと、自分の意志で飲酒をコントロールできなくなってしまった人のことをいいます。
 アルコール依存症の治療は難しいといわれています。病院へ相談に来る大抵の当事者の家族は、「酒を飲めなくなる薬を出してください」と強く要求します。しかし、酒がまずくなる薬はありますが、酒をやめさせる薬は存在しません。最終的には、本人の酒をやめるという強い断酒の意志がないと治療にならないのです。アルコール依存症者のいる家族はヘトヘトに疲れ切っていることが多くあります。散々本人に振り回され、「もう絶対に酒を飲まない」という本人の言葉に何度も裏切られてきた家族もいます。朝から酒を飲み仕事も行かず、パートで稼いできた妻の給料から酒を買う者もいます。生活費が足りなくなることなどお構いなしです。お金を渡さなかったら力ずくでも奪っていきます。そのため、家庭内での口論や暴力が絶えない場合も多くあります。
 アルコール依存の治療は、専門的なプログラム(当事者同士のミーティングが中心)が重要です。断酒会やAAなどのミーティングに毎回参加することにより、断酒の意志を固めていくのです。


出典:名城健二著 『精神科ソーシャルワーカーの実践とかかわり―御万人の幸せを願って』  中央法規出版、2007年

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