PSWにとっての入院手続き
2009年12月10日 09:00
【Q】
患者の入院手続きの際に、PSWとして欠かせないものとして、どのようなことがあるでしょうか?
【A】
精神科ソーシャルワーカー(PSW)にとって入院手続きは、重要な情報収集の場となります。家族背景や関係、経済状況、利用中の社会サービスの確認、退院後の家族の方針等のことを確認します。そして、入院者を含め、家族との信頼関係を築く大事な場面であり、家族の問題解決能力を見極める場でもあります。入院の時点から退院調整はスタートします。退院調整を行うときは、本人を含め家族の意向を確認することが欠かせず、入院手続きの際のPSWとの出会いが、以後の退院調整にも大きな影響を与えます。
入院手続きという家族、本人にとって疲れと動揺を隠せない場面で、いかに家族の心情に配慮し適切な情報を収集できるか、PSWとしての技術やセンスが大きく問われる場面です。
出典:名城健二 著『精神科ソーシャルワーカーの実践とかかわり―御万人の幸せを願って』中央法規出版、2007年